灰色かび病
灰色かび病は多くの野菜に罹病するかびの病気で、トマトにおいては主に茎や葉、実にでます。(ってほぼ全部ですね)
原因
かびは病状が進むと茎や実の中まで進行して、ついには全体がやられてしまいます。見つけたら早急な対応が必要ですね。
かびの病気なので主な原因は梅雨時期のジメジメした湿気と風通しの悪さなどもありますが、それだけではありません。
実は、かびの発生要因としてチッソ過剰、カルシウム不足というのが出てきます!
え、また?と思うでしょうが、そう、またなんです(笑)
復習になるかもしれませんが、チッソは植物の生育に欠かせませんが過剰になると植物体内の炭水化物を消費してしまい、細胞を守る細胞壁が弱くなってしまいます。
さらにチッソはカビの餌でもあるので、過剰となり体外に排出された窒素成分が餌となり、カビを引き寄せてしまいます。
また、カルシウムが少ないと細胞壁の材料となるペクチン酸カルシウムを作ることが出来ず細胞壁が弱くなります。壁が弱ければカビの胞子がたやすく侵入することができるので被害が拡大する、というわけです。
この写真は実にでる症状でゴーストスポットと呼ばれるものです。
対策は?
露地であれば風通しもよくあまり問題になりませんが、写真のような葉を見つけたら見つけたらまずはすぐに除去してください。葉先が枯れていたりする葉もそこからカビが発生しやすくなります(枯れた部分に水がついてカビの要因になる)。
畑内に放っておくと広がる恐れがあるので袋などに入れて処分しましょう。
実に花弁が残っている状態も実はカビを増やす要因です。通常、ホルモン剤を使わなければ実の肥大が極端に早くなることはないので花弁がガクと実の間にのことは少ないのですが、写真のように残っていたら除去してあげましょう。
そして何よりも適切な肥培管理です!
カルシウムやその働きを助ける微量要素はしっかり与えてください。
「微量要素の宝船」にはマグネシウムや微量要素が含まれています。
そうそう、カビの病気の時は「プロモートR」は使わないでください!
アミノ酸も入っている肥料なので、逆にカビの餌になって増えてしまう可能性もあります。