青枯れ病とは
青枯れ病は、梅雨明けから夏頃の高温期によく出る病気として知られています。
感染初期では、日中にしおれ、曇りの日や夜間に一時的に回復します。
しかし、病気の進行は早く、すぐに曇りの日や夜間にも回復しなくなりそのまま枯死します。
また、発病後期には地際部付近の茎の維管束の褐変、細根の褐変・腐敗が見られます。
ただ、夏場においては水不足が原因で似たような症状(日中にしおれ、曇りの日や夜間に一時的に回復)が起こるケースもあります。
慎重に見ていきましょう。
解説
青枯れ病は、土壌中に生息する細菌が原因です。土壌の過湿・過乾燥、植え付け、耕うんなどにより傷ついた根から細菌が感染し、根や茎の道管で増殖します。増殖した細菌の影響で道管が詰まり、植物体が水分を吸収できなくなり、急激にしおれ、やがて枯死します。
細菌は植物体の残渣とともに、土壌中で2~3年以上生存し、地中深く(1m程度)でも生存出来るため、土壌消毒でも完全に殺菌することが難しい難防除病害として知られています。
萎れ以外で外見的に分かりやすい病徴が茎や葉に出ることはあまりありませんが、被害株の株元付近の茎を切って水につけると乳白色の細菌汁液が出てきます。
また、根からだけではなく、芽かきや摘心・葉かきによる地上部の傷口からも感染します。
青枯れ病は、ナス科を含む33科200種類以上の作物を侵すことで知られています。
対策
まずは、土壌中の過湿・過乾燥を避け、植え付けや中耕を丁寧に行い、根が傷つかないようにすることで土壌中から細菌が感染することを防ぎましょう。
また、芽かきや摘心・葉かきは晴れの日に行い、できれば施用する刃物を株ごとに消毒することをおすすめします。
地上部の傷口から細菌が感染するのを防ぐことが出来ます。刃物は使用後しっかりと乾燥させておきましょう。
排水性の悪い土壌では、畝を高くしたり畑の周りに水路を作ることで排水性をよくすると良いでしょう。病原菌が水とともに流亡してくれます。
もちろん、肥料管理をしっかり行うことで植物体の病害抵抗性をあげることも有効です。
ここでもまた出てきますが、カルシウムは青枯病対策として有効です。
ただ、カルシウムはアンモニア態窒素と拮抗作用があるため、チッソ過剰のところだと吸収効率が悪くなり
チッソ過剰も相まって組織が弱くなり罹病しやすい傾向にあります。
弊社取り扱いの「微生物とその棲家」はチッソの吸収はそのままに、カルシウム、マグネシウムの吸収効率をアップさせるのと
微生物の力で青枯病に対して効果が期待できます。
万が一発病してしまった場合は残念ですが、見つけ次第株を抜き取りましょう。放置しておくと病気がどんどん広がってしまいます。