団粒構造とは
団粒構造とは栽培にとって不可欠な、理想の土壌状態のことです。
ではどうやって作るのか、どういう構造で栽培にとって重要なのかを解説していきます。
団粒構造とは
団粒構造のイメージ
土には団粒構造と単粒構造があり、植物を育てるのに適しているのは団粒構造と呼ばれる土です。
団粒構造とは細かい土の粒子が固まって出来た土壌のことを指します。
いっぽう、単粒構造とは細かい土の粒が詰まっている状態です。
水の入り方のイメージ
団粒構造と単粒構造では水の入り方、残り方が異なります。
団粒構造では水持ちの良さ、水はけの良さという相反する条件をクリアし、空気の流れもよいため根が健全に育ちます。また根から出る根酸は厳密には「根から染み出た炭水化物が土中の空気に触れて酸化したもの」なので、土壌中に酸素があることが重要です。
単粒構造の場合は表面に水たまりができやすく、なかなか浸透しませんが、一度浸透すると今度は水はけが悪く、空気も通りにくいため根傷みの原因にもなります。田んぼのイメージに近いかもしれません。
団粒構造の作り方
植物が健全に育つには団粒構造が不可欠であることがお分かりいただけたかと思います。
ではどのように作るのか、を見てきましょう。
耕してできるのか?
多くの場合、土を柔らかくするには土を耕す、というイメージをお持ちかと思います。
確かに耕した土はいったんは柔らかくはなりますが、団粒がないため、時間とともに締め固まっていきます。
ひと雨降ればかなり締まることでしょう。
もみ殻などを入れて、疑似的に空間を作り空気や水の流れを良くする方法もありますが、特殊な機械を使わない限り、人の手では20~30㎝耕すのがいいところです。
特にアスパラガスにおいては根張りが1mを超えるケースも珍しくないので、残念ですがもっと深さが欲しいところです。
では深く施すには…?
土壌に深く団粒構造を作るには人の手ではできません。
微生物の働きよってもたらされるものです。
その作り方ですが、まずは微生物をご用意していただきます。
といってもどこでも簡単に手に入るものなのでご安心ください。
ご用意いただくのは酵母菌(イースト菌)と納豆菌です。
酵母菌
酵母菌はスーパーなどでも売っている、パンを作るときに使うイースト菌のことです。こちらを使用します。
納豆菌
こちらもスーパーで売っている納豆からとります。
パックで納豆をよく練って、調味料を入れずに納豆を取り出し、パックに残ったネバネバを使います。3つほどメーカーの違うパックをご用意いただけるとより良いですね。
作り方
仕組み
使い方
この微生物は別々に作りますが、使うときは一緒に混ぜてお使いいただけます!
酵母菌培養液
土づくりには20~30倍希釈で、定植後に定期施用するなら100倍に希釈して土壌散布。
納豆菌培養液
土づくりには20~30倍希釈で、定期施用や葉面散布に使う場合は100倍希釈で。
※使用する原液の量は20㏄程度になります。
散布量の目安
定植前
1㎡あたり原液が20㏄、30倍希釈で600㏄程を全体に撒いていただきます。こちらは定植前に1回です。
定植後
1㎡あたり原液6㏄、100倍希釈で600cc程を全体に撒いていただきます。こちらは月1回程度与えて下さい。