基肥と追肥について
アスパラガスの基肥と追肥
アスパラガスの1年栽培におきましては基本的に基肥のみで対応も可能ですが、
流亡による肥料不足を補うためや、より病害に耐える身体づくりとして追肥も視野に入れた栽培を推奨いたします。
基肥
アスパラガスは肥料食いとよく言われ、プロの生産者の間でも大量に肥料や堆肥を入れるケースも珍しくありません。
ですが、実際の必要量を見ているとトマトなどとそう変わらない施肥量で十分栽培ができることが分かっております。
では基肥はどれくらい入れるか見てみましょう。
アスパラガスに限らず、基肥はどの野菜もそう大きくは変わりありません。
注意すべき点は入れるチッソ成分に対しておよそ10倍のカルシウム(石灰)と2~3倍のマグネシウム(苦土)を入れてバランスをとる必要があります。
上の図にある数値は重量当たりの数値になります。(肥料計算につきまして、詳しくはコチラを参照願います。)
888の化成肥料を使う場合は100gの施用量に対して苦土石灰を150gほど入れると上記にあるバランスに近くなります。
このバランスを黄金比として覚えておくと、多くの野菜にも対応が効くので是非ご活用ください!
追肥その1(5月~9月まで)
アスパラガスの追肥は月1回のペースで行いますが、5月から9月までは下記の量で行います。
鉢植えやプランターの場合は窒素肥料の流亡を考慮して、9月まではチッソ分も補ってあげる必要があります。
一方、畑上の場合は肥料の流亡はあるものの、基本的には苦土石灰の追肥のみで十分です。
生育が少し弱いかな?遅いかな?と思ったときはチッソ分を追肥しても問題ありません。その時は鉢植えと同じ量、888で10g程度を目安としてください。
追肥その2(9月~10月まで)
9月に入りましたら鉢植え、畑ともにチッソ分の追肥を止めて苦土石灰のみとしてください。
アスパラガスは年末の寒くなる時期に養分転流を行い、茎葉に残された養分を株に移動し冬越えの準備を始めます。
チッソ分が潤沢にあるとアスパラガスが勘違いをし、養分があるからまだまだ頑張れる!と、なかなか養分転流をしなくなります。
養分転流が行われないと翌年の収穫量が減ってしまいますので確実に転流をさせるために9月ころからチッソ分を与えないようにします。
以上がアスパラガスの追肥になります。