トマトサビダニについて
放っておくと、被害が止まらない恐ろしい虫として知られているのが、トマトサビダニです。
普通は肉眼では見えないところも非常に厄介で、発見が遅れることもよくあります。幼虫や成虫が葉、茎、果実を吸汁することにより被害が起きます。
症状は、はじめ、葉の裏側が褐変して光沢を帯び、裏側か表側に巻き込み、縁が枯れます。
ひどくなると葉全体が褐変して、枯死します。茎も徐々に褐変し、光沢を帯びてきます。
最終的に発生が多くなると、果実にも寄生し、果実表面が灰褐色になり細かい亀裂が生じ、錆びたような茶色に変色します。
トマトからのSOSを見逃さず、被害を防ぐために、トマトサビダニの生態と対策を学んでいきましょう。
解説(原因)
トマトサビダニはその名の通り、ダニの仲間です。大きさは0.2mmほどで、ルーペをかざすと確認できます。黄色のクサビ形のダニです。
生育サイクルが早く、6~7日で卵から成虫になるため、気づいたら大量に発生して手遅れなんてことも…
高温乾燥を好み、初夏から発生します。
秋頃まで発生しますが、低温には極端に弱いため、冬場に全滅します。
それと、虫に共通する話になりますが、チッソ過剰ミネラル不足は大きな原因の一つです。
基本はチッソに対してミネラルを多めに与える、黄金比での施肥、追肥をお勧めいたしますが、長雨での根傷みや高温強日射による根の焼けなども肥料をうまくコントロールできない要因になります。
こういう時は葉面散布も効果的です!
対策
予防
トマトサビダニの好きな高温乾燥条件にならないように、こまめな水やりを行いましょう。夏場は特に注意しましょう。プランターなどの場合、午後に日陰になる場所に移して、水が切れないようにするのも効果的です。
トマトサビダニは、有用な天敵がいないため、一度発生したら自然消滅することは基本的にあり得ません。
しかし、発生初期に見つけてしまえば、全滅もそこまで難しくはありません。
確認
日々、葉裏を確認して、褐変してテカテカと光沢を帯びているものはないか探しましょう。
もし見つけたら、葉を取り除きましょう。
ルーペなどをお持ちであれば、被害のあった付近を拡大して観察しましょう。トマトサビダニを確認できるかもしれません。
また、植物体に水をかけるのも、多少効果があるようです。
被害が拡大したら
もし、被害が進んでしまった場合は、枯れてきた葉を徹底的に取り除き、水やりを見直しましょう。昼間トマトが乾燥していることが大いに考えられます。
日々観察をして、自分の環境に適した管理をすることはとても大事です。手のかかることですが、だからこそ面白い!
自分なりの管理方法を見つけて、元気なトマトを育ててくださいね♪