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カルシウム欠乏
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カルシウムの欠乏によってでる症状です。
主に、上段の葉先枯れや尻腐れなどが出ます。
チッソやマグネシウムは不要になると再転流といって上の方へ肥料が移動しますが、カルシウムは再転流しにくいため、肥料が届きにくいですので上段や生長点の葉先が枯れたり、実の尻(枝から見ると先端部分)に影響が出やすいです。
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解説
一般的にはカルシウムはpH調整に使うイメージが強く、pHが適正であれば施用しない場合もありますが、常に消費されていく要素なので追肥も重要になります。
実際に土壌分析やpHを測定するとわかるのですが、追肥のたびにカルシウムを供給しても過多になるようなことはなく、ほぼ吸収されているものと推測されます。
また、カリウム、カルシウム、マグネシウムはお互いに拮抗作用を持つため、どれかが偏ると吸収バランスが崩れやすいです。
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対策
まずは元肥の段階からチッソに対しての施肥量をしっかりと計算して入れましょう。
家庭菜園においては株あたり化成肥料8・8・8を60g、苦土石灰を90g程度いれることでカリウム、マグネシウムとのバランスも良くなり、吸収効率がアップいたします。また、追肥の際にも常に投入することを心がけてください。
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根からの吸収を促進させるため、穀物酢を50倍程度に薄めたものを土壌に散布すると土中のカルシウムが良く溶け、吸収効率が上がります。
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