アブラムシ

植物の調子が悪いと思ったら、いつの間にやらびっしりと虫がついている、そんな経験はないでしょうか。
もしかしたらアブラムシかもしれません。

アブラムシは対策をしないとあっとういう間に増えてしまう害虫として知られています。トマトなどで社ウイルスを媒介する可能性もあります。冬以外の季節に発生し、特に春と秋に被害が激しくなります。元気なアスパラガスを育てるために、アブラムシの生態や予防法、対策法を学んでいきましょう！

蝉の仲間

アブラムシは実はセミの仲間で、針のような口を使って植物の汁を吸います。体長は大体1~4mmほどで、色は種類によって灰・緑・黒・赤・黄色など様々です。日本で名前がついているものだけでも700種ほどいて、アスパラガス以外の植物にも寄生します。

あらゆる作物や雑草から飛来し、アスパラガスに発生します。被害がひどくなるとアスパラガスが枯れてしまうこともあります。

チッソ肥料の与えすぎや日照不足による植物の弱体化、株間が狭い密植状態、高温・潅水不足などによる乾燥によりアブラムシはたくさん発生します。
（チッソが多くなると植物体から虫が好む匂いを発するので集まりやすくなります。）

対策

まず重要なのはアスパラガスを健全に保つことです。
適切な肥培管理をすることで虫が寄り付きにくくなります。特にチッソ過剰の場合は発生しやすいので注意が必要です。
アスパラガスは肥料食いと思われており、たくさん肥料を与える人もいますが、実際はトマトと比べてもそんなに多くはありません。
下記を参照に、適切な肥培管理を心がけましょう。

元肥

追肥

追肥は生育が悪くなければ基本的に苦土石灰のみで充分です。生育具合は扁平茎が出ていないか、割れが出ていないかが目安になります。

チッソ過剰にないようにし、苦土石灰などのミネラルを十分に与え、なるべく日当たりの良い場所に置いてあげて、健全なアスパラガスを育てましょう。株間をあけることで風通しを良くすることも重要です。

気温やアスパラガスの状態をこまめにチェックし、夏場は特に土がカラカラに乾かないように適度に潅水を行いましょう。
お酢を散布することも予防には効果的です。200~300倍に薄めてアスパラガスにふりかけてあげましょう。

また、日々アスパラガスを観察し、アブラムシが発生していないか確認することも大切です。
アブラムシはアスパラガスについていれば比較的簡単に見つけることが出来ます。よく確認しましょう。

なるべく早めに発見し、セロハンテープなどを使ってペタペタとアブラムシを捕まえて駆除しましょう。その他、歯ブラシを使ってアブラムシをこすり落としたり、水をホースで噴射してアブラムシを吹き飛ばすのも有効です、ただし、駆除の際は植物体が傷つかないように注意しましょう。新芽は柔らかいため、特に丁寧に作業を行う必要があります。